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新国立競技場問題。安倍晋三首相が言う「かち割り氷で暑さ対策」はできるのか? [オリンピック・五輪]

2020年の東京オリンピックのために建設予定の新国立競技場について、当初の2500億円を白紙撤回後は経費削減に苦労しているようだ。キールアーチというアーチで支える屋根をやめる、というなくなってもあまり困らないようなものから、陸上競技のサブトラックを設置しない(五輪時のみ臨時で設置)、という廃止すると今後の競技場の利用に大きな影響があるものなど、大小様々な経費削減を積み重ねて現状では1,000億円以上の削減ができているらしい。

ここで今問題になっているのが、観客席へ冷房を設置しないという方針である。真夏の暑さに耐えながら競技の応援はとてもできるものではないと思われるが、安倍晋三首相は「暑さ対策に『かち割り氷』」があるから問題ないとしている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150829-00000006-asahi-pol

しかし、本当にかち割り氷で暑さ対策なんて可能なのだろうか?

安部晋三首相が引き合いに出した甲子園は冷房は付いていないため、かち割り氷を利用して暑さを逃れようとしている観客がテレビに映ることが多い。
しかし、甲子園は比較的海から近いため、試合の番狂わせを引き起こすことでも有名な「浜風」が吹いているため暑さはまだマシな方であると考えられる。

一方で、国立競技場は海から遠く離れているため浜風のような気持ちの良い風が吹くことは全く期待できない。そもそも、立地条件が違い過ぎる甲子園と比較して「かち割り氷で何とかなる」と言うのはかなり無理があるのではないか。

また、甲子園はほとんど日本人だけが観戦する内輪の大会であるが、東京オリンピックは世界中から選手と観客が訪れる外向きのお祭りである。
日本国外からわざわざ日本に来てくれる人達に対して「冷房がないからかち割り氷で涼んでくれ」というのはどうなのだろうか。特に、日本よりも涼しい(寒い)国から来ている人達には酷い仕打ちではないだろうか。

先進国の一員である日本の冷房対策が「かち割り氷」だったら世界中の笑い者になるだろう。
新国立競技場の経費削減が必須であるのはわかるが、国外からのお客さんのことも考えるべきではないのか。

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