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九州電力玄海原発の再稼働前 安定ヨウ素剤って何? [原子力発電]

九州電力が再稼働を目指している佐賀県玄海町の玄海原発に関連して、長崎県と同県松浦市は甲状腺被曝を防ぐための安定ヨウ素剤を事前配布したようだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150830-00000035-mai-soci

安定ヨウ素剤という名前は東日本大震災による福島第一原発の事故の際からたまに耳にすることがあるが、一体どんな薬で、何故向上被ばくを防ぐことができるのだろうか?原発事故の際には「放射性ヨウ素」が放出され、それが体内にされると甲状腺に蓄積すると放射性障害として甲状腺がんなどが発生する、という現象がある。

ここで登場するのが「放射線を持たないヨウ素」である安定ヨウ素剤だ。安定ヨウ素剤をを事前に服薬して甲状腺を「放射線を持たないヨウ素」で満たしておくことで「放射性ヨウ素」が甲状腺に取り込まれるのを防いでくれる効果がある。

ただし、安定ヨウ素剤は緊急予防的なものであるので、常時服薬をしていれば一切大丈夫というものではない。
あくまでも「放射線障害の発生を『極力防止する』」というものなので過信は禁物である。

全国各地の原発再稼働に関して「絶対に安全で事故は起こりません!」との説明を繰り返して安全対策が一切なされないよりも、いざというときのために安定ヨウ素剤の事前配布などのように万が一事故が発生した際の対応がなされている方が、安全対策が行われている感じがするので再稼働に向けて多少の安心感はあると思う。

しかし、一方で事故発生時の対応をしているということは、100%の安全はあり得ないということを九州電力側が認めているということでもあり、再稼働に反対するという気持ちが湧いてくるのも必然と言える。

再稼働と原発全停止のどちらが良いのかは一概には言えないが、いずれにしても大規模災害においても致命的な事故が発生することの内容な安全な運転を行って欲しいと思う。

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